タマチカのホームページ

多摩の知覚なヒトたちの会


タマチカとは?
知覚に関する研究発表や読み会をする会です.中央大学文学部山口研究室にて,月1〜2回程度の頻度で開かれています.当初は参加者の殆どが多摩地区在住だったので,多摩の知覚なヒトたちの会(略してタマチカ)という名前になったようです.多摩在住の方でなくても参加可能ですので,ご興味のある方はぜひご参加下さい.


【2018年度第1回】

日時:2019年 3月1日(金)14:00〜17:00
場所:中央大学後楽園キャンパス3号館9階3907号室

講演1:「腹側視覚経路の顔情報処理に扁桃体が及ぼす影響」

講師:宮川 尚久 先生(放射線医学総合研究所 主任研究員)

要旨:顔や物体の認知に関わる霊長類の腹側視覚皮質は、扁桃体など皮質下の構造からも多くの直接的なフィードバック型入力を受けることが知られている。しかし腹側視覚皮質の機能は、低次領野から高次領野への階層的なフィードフォワード型結合モデルで理解されることが多く、扁桃体などからの直接的・間接的なフィードバックの役割については軽視されている。本講演では、腹側視覚経路における社会性や情動に関わる視覚情報表現に扁桃体が及ぼす役割を特定することを目的に、発表者らが行った複数の研究を紹介する。


講演2:「皮質経路と皮質下経路における顔の視覚情報処理」

講師:稲垣 未来男 先生(大阪大学大学院生命機能研究科 助教)

要旨:霊長類で高度に発達した大脳皮質経路と進化的に古い皮質下経路は、顔の視覚情報処理の異なる側面を担うと考えられている。それぞれの神経経路における処理様式の違いを検討するため、注視課題遂行中のサルの大脳皮質高次視覚野と皮質下扁桃体から神経活動を記録して視覚反応特性を比較した。その結果、2つの神経経路では顔に含まれる空間周波数情報の処理の仕方や輝度コントラストに対する感受性に差異があることが示唆された。


講演3:「環境とつながるモノの見方」

講師:上田 祥行 先生(京都大学こころの未来研究センター 特定講師)

要旨:私たちの持つ「こころ」は、人種や文化を超えてユニバーサルだろうか。様々な研究が、文化や環境といった後天的な要因が行動やものの考え方に影響することを示す一方で、基礎的な視知覚の働きはユニバーサルであるという報告もある。このような矛盾の1つの原因に、これまでの研究では思考や推論といった要素が交絡していたことが考えられる。本講演ではこういった要因を除外し、低次な視覚情報処理のみに焦点を当てたシンプルな視覚探索課題でも環境の影響が見られることを示す。



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