マックス・ヴェーバー フォーラム
運営方針

ページ管理者: 矢野 善郎

2000年8月14日 

  1. フォーラムの目的 このページは国内外で蓄積されてきたヴェーバー研究の成果をアクセスしやすくすることで,a) 関係する問題領域が広すぎるがために,全貌の見えにくくなっているマックス・ヴェーバーに関わる様々な研究を相互に媒介するとともに,b) 研究者・学生・一般の読者の方々が,ただでさえも近づきにくい印象のあるマックス・ヴェーバーに,ともに取り組んでいくための最初の敷居を少しでも低くしようとすることにあります。

    ヴェーバーに関わる研究は,社会学・経済学・法学・政治学だけでなく,音楽理論・宗教学・文学,日本史を含む様々な歴史学の諸分野,はては哲学・倫理学・社会思想の諸研究にも広がっており,その全貌の把握はおろか,領域相互の知的・人的交流はますます困難になっております。その一方で,とりわけ日本においては,マックス・ヴェーバーに寄せられている関心は,専門家にとどまらず相変わらず高いものの,ヴェーバーと必ずしも幸運な形で出会えるチャンスはまったくといっていいほど保証されておりません。このページは,領域媒介と,理論と実践媒介という二つの意味でインターネットを活用しようと考え設定されました(なお将来的にはもう一つの垣根,国際的な発信・受容の媒介になっていくことが当然のことながら要求されておりますが,それは,当面次の段階とせざるをえません)。

    このページが,ヴェーバーに関わる様々な研究の相互媒介・相互批判を促進するためのメディアとなり,ひいては社会科学・歴史学・思想研究の健全な展開に少しでも寄与できることを願ってやみません。

  2. フォーラムの参加資格 このページは,専門家であるかないかを問わず,また専門家であったとしても,どの領域の専門であるのかを問わず,ヴェーバーに関心をいだく全ての人に開かれています。なお当然のことながら,このページは,マックス・ヴェーバーの信仰者のページではありません。もっとも,私個人を含め,このページの読者・情報提供者には,ヴェーバーのテキスト(あるいは人によっては,その人間像そのものに)知的敬意を払っている人間が多いことは疑いを得ませんが,当然のことながらヴェーバーのテキストを聖典視する必要や,ヴェーバーを聖人化する必要はありません。ここではヴェーバーや,ヴェーバー研究の諸先達に敬意を払いつつも,それらを知的に誠実に「乗り越えようとする」という後代の研究者・読者の義務に従事する人たちをモデル読者にしたいと思います。

  3. フォーラムの対象 フォーラムでとりあげる文献情報・ニュース・会議室などのトピックは,基本的にマックス・ヴェーバーのテキストおよび人物・歴史的背景を対象にした,理論・学説研究に関わるものとします。

    なおヴェーバー自身が必ずしも「主題」である必要はありません。ここではヴェーバーの「受容・継承」史もヴェーバーの重要な研究の一翼であると判断し,ヴェーバーのテキストがどのように読まれたのかという情報も採用していきます。とはいえ,「連想」としてのみヴェーバーに関わる場合(例えば,ヴェーバーと関係した「同時代人」,例えばイェリネック,リッカート,ジンメル等の研究は,ヴェーバー研究のいくつかの分野にとっては重要であることが連想されますが),その著作自体が内容的にまったくヴェーバーに言及等しない場合,基本的には採用しないことにします。またヴェーバーについての言及があった場合にも,たとえば文中に列挙されている固有名詞の中にヴェーバーがあるだけの場合など,あまり内容的な言及とは言えない場合も同様とします。もちろん厳密な境界線は引きにくいので,出来る限りは広めに採用することにします(情報の御提供の際に,どのような点で,ヴェーバーに関わるのか,一言コメントをそえていただけると判断しやすくなります)。

    文献情報は自薦・他薦を問いません(とりわけ紀要論文などは,情報源が限られているため,もし御存じであれば管理者に教えて下さい)。あまり意味のない仮定かもしれないですが,逆に著者本人から「ヴェーバー研究ではないのではずして欲しい」との抗議があったとしても,正当な引用・論評活動の枠内にあるため,必ずしもその意に従えない場合もあります。

    また文献情報に関して言えば,出版されている限りは,個人的にコミットできない立場からの文献,あるいは万人が「質が低い」と認める文献であったとしても掲載いたします(私個人は,むしろ情報の共有によって,ヴェーバーについての「質の低い」言及が淘汰されていく可能性こそ重視しています)。ただし,単にゼミ・研究会等の報告や,出版されていない学会報告などは,質的な問題というよりは,入手可能性の問題により,掲載いたしません。

    残念ながらヴェーバーに関わる研究には,事実上「学派」とも呼ぶべきものがあったかのように見受けられますが,このページは特定の「学派」を優先・排除するものでありません。仮に例えば社会学などに偏っている,あるいは,特定の研究領域ないしは「学派」が系統的に除外されているように見えるとすれば,それは恐らく管理者の不勉強のためか,あるいは人的なコネクション・情報源の偏りのためであると思われます。是非とも情報をお寄せ下さい。

  4. フォーラムの運営にあたっての注意 純粋に私的な営利的・政治的・宗教的ないしは自己顕示的動機か,それに近いと思われる情報提供はお断りします。会議室における,あらゆる人格攻撃,誹謗・中傷も,同様です。最終的には管理者,矢野個人の判断で取捨選択,削除,書き込み禁止などの措置をとらせていただきます。個々の判断への疑義は当然のことながら受け付けます。管理者へのメール,会議室などで問題にして下さい。

  5. 制限 最後に,あくまで管理者,矢野個人の(あまりabkömmlichとはいえない)時間的・経済的負担によって運営されていることを御承知おき下さい。また,このフォーラムの運営には,矢野の所属する東京大学は一切関係ありません。蛇足ながら,基本的にこのページに掲載された情報は,読者個人の判断と責任において御活用下さい。仮に,ここで載っている情報の誤りにより(あるいは正しかったが故に)何らかの不都合が生じた,あるいは無駄な出費や時間の浪費がおきようとも,管理者は責任を負いません。ここでの情報は,個人的な学術・研究・教育上の使用に御活用下さい。またインターネット・メディアに限らず,出版物・他媒体への無断転載・盗用はお断りするとともに,厳正に対処させていただきます。
以上