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最終更新時間: 2012-05-22 15:54

2012-02-22 Wed

#1031. 現代日本語の方言区分 [japanese][dialect][flash][family_tree][map]

 この2日間の記事 ([2012-02-20-1], [2012-02-21-1]) で,イングランドにおける現代英語方言区分の概略を示したが,イングランドは相当に細かく区分されていることを改めて思い知らされた.
 イングランドの国土は比較的狭いにもかかわらず,方言がこれほどまでに分化したことは,国土は広いが言語的には同質的とされるアメリカ英語と好対照をなす.アメリカでは,「#591. アメリカ英語が一様である理由」 ([2010-12-09-1]) や「#457. アメリカ英語の方言区分( Kurath 版)」 ([2010-07-28-1]) で話題にした通り,方言区分はずっと粗い.両者の差異は,英語が根付くことになった経緯,歴史の長さ,交通の発達,規範に対する意識など,様々な要因に帰せられる.
 しかし,程度の差はあれ,方言の分化は言語にとって普遍的だ.イングランド同様に国土が狭いとされる日本の方言状況を顧みれば,よく理解できる.以下は,佐藤 (167) の方言区画図を再現したものである.

Japanese dialects  *  


 日本語を2分する大分水嶺は,本土方言と琉球方言のあいだの海のなかだが,次に大きな分水嶺は本州の東と西を分ける線だろう.新潟県の糸魚川と静岡県の浜名湖を結ぶ,くの字の線だ.明治政府の『口語法調査報告書』によると,「假ニ全國ノ言語區域ヲ東西ニ分タントスル時ハ大略越中飛彈美濃三河ノ東境ニ沿ヒテ其境界線ヲ引キ此線以東ヲ西部方言トスルコトヲ得ルガ如シ」とある(佐藤,p. 169--71).

 ・ 佐藤 武義 編著 『展望 現代の日本語』 白帝社,1996年.

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2012-02-20 Mon

#1029. England の現代英語方言区分 (1) [dialect][bre][flash][family_tree][map]

 中英語の方言区分については,[2009-09-04-1]の記事「#130. 中英語の方言区分」で地図とともに取りあげた.今回は,England における現代英語の方言区分を示したい.
 扱う方言の種類は,Traditional Dialect と呼ばれるもので,古英語や中英語からの方言区分の延長線上にあるものである.Trudgill (5) の説明を引用する.

Traditional Dialects are what most people think of when they hear the term dialect. They are spoken by a probably shrinking minority of the English-speaking population of the world, almost all of them in England, Scotland and Northern Ireland. They are most easily found, as far as England is concerned, in the more remote and peripheral rural areas of the country, although some urban areas of northern and western England still have many Traditional Dialect speakers. These dialects differ very considerably from Standard English, and from each other, and may be difficult for others to understand when they first encounter them.


 England の Traditional Dialect の調査はヨーロッパの他の国よりも遅れたが,Orton, H. et al. Survey of English Dialects: The Basic Material. 4 vols. Leeds: E. J. Arnold, 1962--71. により1950年代以降の方言分布が明らかにされてきた.以下に示すのは,部分的に Survey に依拠した Trudgill (35) の区分である.13の方言区画へと区分されている.

Traditional Dialects in England  *  

 また,Trudgill (40, 44, 47) に従ってさらに下位区分した,ノードの開閉もできる Flash 版を作成したので,そちらもどうぞ.
 イングランドの最も大きな方言区分は,South と North を分ける線だ.この線は Lancashire 海岸と the River Humber 河口を結んでおり,概ね古英語以来変わっていない.1600年以上続く大分水嶺である.

 ・ Trudgill, Peter. The Dialects of England. 2nd ed. Blackwell: Malden, MA: 2000.

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2011-04-26 Tue

#729. 言語変化のマインドマップ [language_change][flash]

 大学の授業で英語史における具体的な言語変化を論じるにあたって,しばしば言語変化理論を概説する必要が生じるのだが,この学際的な分野を一望できる適切な資料がない.言語変化を扱う研究書の目次などが使えるのではないかと思っているが,探すよりも自分でまとめたほうが手っ取り早いと考えた.Bussmann の言語学辞典の "language change" の項を参照し,マインドマップを作成してみた.ノードを開閉できるFlash版もどうぞ.

Mindmap of Language Change

 作成に当たっては,ほかに[2010-07-13-1]の記事「言語変化の原因」などを参照した.ゆくゆくは language_change の各記事をまとめて,マインドマップの改訂版を作りたいと思っている.ある意味で,このブログ全体を通じて言語変化に関する考察の目録を作ろうとしているとも言えるので,日々の書きためが肝心.
 英語の言語変化理論に関するウェブ上の資料としては,Raymond Hickey's Studying the History of EnglishLanguage change が充実している.

 ・ Bussmann, Hadumod. Routledge Dictionary of Language and Linguistics. Trans. and ed. Gregory Trauth and Kerstin Kazzizi. London: Routledge, 1996.

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2010-07-26 Mon

#455. インドヨーロッパ語族の系統図(日本語版) [indo-european][family_tree][flash]

 [2009-06-17-1]でインドヨーロッパ語族の系統図を掲載したが,言語名を日本語表記とする改訂版を作成してみた.向かって左側が centum グループ,右側が satem グループ ( see [2009-08-05-1] ).合わせてノードを開閉できるFlash版も作ったので,戯れにどうぞ.
 今回あらためて印欧語系統図を作成して分かったことは,参考書によって言語の所属や配置が異なる,言語名の列挙の仕方に方針がない,言語名の日本語表記に揺れがあるなど,未確定だったり不明だったりする点が多いということ.言語の系統というのは難しいものだと実感した ( see [2010-05-01-1] ) .

(図をクリックすると拡大)
Indo-European Family Tree

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2010-03-16 Tue

#323. 英語史のイントロクイズ(2009年度版)の解答 [flash][quiz][hel_education]

 昨日[2010-03-15-1]のクイズの解答は,こちらの Flash のスライドでどうぞ.(ファイルが500KB強とやや重いので,本記事には貼りつけなかった.直接,PDFのスライドとして落としたい方はこちらからどうぞ.)
 スライドでは,各問題の次のページが解答(と補足)になっている.昨日も述べた通り,クイズ自体は荒っぽいし,数値も数年前のものでありアップデートされていないので,あくまで参考までに.クイズ作成に利用した参考資料はいくつかあるが,Graddol を参照することが多かった.

 ・ Graddol, David. The Future of English? The British Council, 1997. Digital version available at http://www.britishcouncil.org/learning-research-futureofenglish.htm

Referrer (Inside): [2010-04-13-1]

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2010-03-15 Mon

#322. 英語史のイントロクイズ(2009年度版) [flash][quiz][hel_education]

 毎年度始め,英語史の初回の授業で以下のようなクイズを試している(全25問).かなり荒っぽいクイズではあるがそこそこ好評なので,1年ほど前に使用した2009年度版のクイズを以下に掲載する(全画面モードでどうぞ).直接,PDFのスライドとして落としたい方はこちらからどうぞ.答えは,明日の記事で.



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2009-10-01 Thu

#157. foot の複数はなぜ feet [plural][i-mutation][vowel][flash]

 後期の授業が始まり,初回のガイダンスで使った小ネタです.全画面モードのほうが見やすいと思います.あるいは,PDFのスライドとして落としたい方はこちらからどうぞ.



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2009-07-27 Mon

#91. なぜ一人称単数代名詞 I は大文字で書くか [palaeography][spelling][flash]

 先日,前期の最終授業時に,話しの種にと思い紹介した内容.そのときに使用したスライドを本ブログに掲載してほしいと要望があったので,Flash 化した「Why Capital "I" ?」を載せてみた.下のスクリーンで映らない,あるいは PDF で見たいという方は,こちら.



 本当は,写本から字体をいろいろ挙げ,実例で確認するといいのだろうが,省略.

Referrer (Inside): [2012-04-25-1] [2011-09-14-1]

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2009-06-17 Wed

#50. インドヨーロッパ語族の系統図をお遊びで [indo-european][family_tree][flash]

 英語史のどの概説書でも見つけられる類のインドヨーロッパ語族(印欧語族)の系統図だが,マインドマップ風にアレンジしてみた.また,絵だけでは芸がないと思ったので,今回はこちらのページに Flash で遊べるものも作ってみた.クリックしてゆくと枝葉が展開するという仕掛け.

(図をクリックすると拡大)
Indo-European Family Tree

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