過剰な消費

 
 

過剰な消費

 

ニホンウナギは現在でも年間5万トン程度が消費されています。養殖に用いるシラスウナギの量を制限する規則が成立しましたが、過剰な上限量が設定されているため、消費量を削減する効果は期待できません。

 

ニホンウナギは現在でも年間5万トン程度が消費されています。養殖に用いるシラスウナギの量を制限する規則が成立しましたが、過剰な上限量が設定されているため、消費量を削減する効果は期待できません。

過剰な消費

 
 水産庁によると、2015年には5万1000トンのウナギが国内で消費されています。この中にはニホンウナギ以外の種類のウナギも含まれています。現在の消費が過剰であるのか、という問題については、「過剰」という言葉の定義や比較する時期が定まっていないことから、明確に「過剰」とは言えない、という意見もあります。これに対して、消費の速度が、生物が増える速度を上回っている場合、過剰な消費である、とする見解もあります。
日本におけるウナギ消費量
(ニホンウナギ以外の種を含む)
農林水産省「漁業・養殖業生産統計」および財務省「貿易統計」を用いて水産庁が推計した数値を基に作成

池入れ量制限

 
 ニホンウナギ資源を管理することを目的として、「池入れ量制限」が導入されました。「池入れ量制限」とは、養殖のために養殖池に導入するシラスウナギの量(池入れ量)を制限する規則のことで、日本、中国、韓国、台湾の合意に基づき、2015年より施行されています。しかしながら、現在の池入れ量の上限は科学的な根拠に基づいていません。現在の池入れ上限量は、近年では最も池入れ量の多い2014年シーズンを基準とし、その2割減の78.8トンと定められています。一部の研究者が現在、科学的な根拠に基づいて池入れ量制限を設定する方法について、議論を行っています。しかしながら、いつまでに、どのような形に池入れ量の上限の設定方法を改正するのか、目処は立っていません。

日中台韓のシラスウナギ池入れ量上限と実際の池入れ量(t)
水産庁資料より

池入れ量制限は資源管理なのか?

 
 現在の池入れ上限量が日中韓台の合計で78.8トンであるのに対し、実際の4カ国・地域の池入れ量合計は2015年が37.8トン、2016年が40.4トンと、制限の半分程度にとどまっているのが現状です。このことは、現在の池入れ量制限が過剰であり、シラスウナギの採捕量を削減する効果を持たないことを示しています。池入れ量制限は、個体数が減少し、絶滅危惧種に指定されたニホンウナギの資源管理と言えるのでしょうか。

 
ニホンウナギは
絶滅するのか

 

違法な
漁獲と流通
 
ニホンウナギは
絶滅するのか

 

違法な
漁獲と流通