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≪ 2008年度版 「中国」を学ぶみなさんにおすすめの本 ≫  中国言語文化研究室作成 

 中国の言葉と文化を学ぶみなさんのために、おもしろくてためになる本をあげてみました。普段の読書やレポートの参考としてぜひ役立ててください。

 本の所在も【 】の中に示してありますので、これはと思うものからどんどん借りて読んでください。
 
 ☆印=2008年度に新たに加えたもの
 
【中言文】=文学部棟5階中国言語文化研究室 ただいま閲覧室に「おすすめの本コーナー」を設けています
 【開架】= 中央図書館4階開架閲覧室
 【中央書庫】=中央図書館2階カウンター


言語・文字(7)  歴史・思想(10) 文学(4)
現代の中国・台湾(10) 今、日中関係を考える(10) 欧米と中国(5)

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 言語・文字


☆近藤春雄『漢文のよみ方』(武蔵野新書13)【中言文】
もしも中国古典文学に興味があるならば、フツーの中国語とは別に、中国語文言文の読解力を養うことが大切です。中国語文言文を読む際、「漢文訓読」の知識が部分的に役立ちます。この本は、説明の多い漢文句法集といった感じ。文のカタチを頭に入れましょう。(材木谷)
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☆東京大学教養学部国文・漢文学部会編『古典日本語の世界―漢字がつくる日本―』東大出版会【中言文・開架】
日本にはもともと文字がありませんでした。古代世界で文字による言語文化の中核になるものはあくまでも漢文でした。その漢文は日本においては単に外国語の文としてだけではなく、日本語に訓読されるべきものとしても読み書きされてきています。本書はその訓読体が語彙やレトリックにおいて現代日本語の基礎をつくりあげてきた過程を詳しく例証しています。中国言語文化専攻学生の必読文献、いや現代日本人の教養としての必読文献ともいうべきでしょう。(讃井)
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○新井一二三『中国語はおもしろい』(講談社現代新書)【中言文・開架】
中国語でエッセイを書き十冊以上の本を出版している著者が、「中国語とは何か」「中国語の技術」「中国語のある暮らし」を軸に中国語に関する様々な話題を展開してくれています。大学一年から始めた著者の中国語学習の経験談ももちろんですが、中国語に触れることから広がって行く世界の面白さを覗いてみて下さい。(陳)
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○木村英樹『中国語はじめの一歩』(ちくま新書066)【中言文・開架】
中国語とは一体どのような言語なのか?発音から文法の特徴まで幅広く解説し、これから学ぶ人だけでなく、ある程度学習が進んだ人にも「なるほど」と思わせてくれる。関西人である著者の軽いノリも楽しい。(榎本)
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○高島俊男『漢字と日本人』(文春新書198)【中言文・開架】
「中国から漢字をもらったことは日本語にとって不幸なことであった」と著者は言う。果たしてそうであろうか?この観点の是非はともかく、本書は中国と日本の言語文化について興味深い多くの事実を紹介し面白い議論を展開している。気楽に読みながら、中国言語文化専攻生としての常識を身につけることができる。(讃井)
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○加藤徹『漢文の素養 誰が日本文化をつくったのか?』(光文社新書242)【中言文・開架】
日本を含む東アジアの漢文の文化的地位は、西欧におけるラテン語、インドにおける梵語、中東における古典アラビア語、チベット・モンゴルにおける古典チベット語のようなものである。本書は日本漢文の概説書ではない。著者は漢字文化圏の一地域たる日本の言語文化発展の歴史をたどり、現在では漢文とすっかり縁遠くなったわれわれに漢文的素養の価値をいま一度見直すよう話しかけてくる。わかりやすい叙述で楽しく一気に通読できる。因みに、著者の別の著作『漢文力』(中央公論新社)は韓国と中国でも翻訳出版され、高く評価されているらしい。合わせて読んでみることをお勧めする。(讃井)
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○安藤彦太郎『中国語と近代日本』(岩波新書 新赤版12)【中言文・開架・中央書庫】
日中関係の歴史と日本人の中国認識のあり方に目配りをしながら、近代日本で中国語がどのように学ばれてきたかを解説しています。現代の日本で中国語を学ぶことの意味を改めて考えさせてくれる本です。(陳)
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 歴史・思想 


☆馮驥才(納村公子訳)『纏足』(小学館文庫)【中言文】

中国の現代小説(原題『三寸金蓮』)の日本語訳です。「三寸金蓮」とは纏足を美しいと感じる人々が言うところの美称です。本書は一読したところでは、あるいは猟奇的趣味の面白い読み物として誤解されかねないかもしれません。しかし、著者は「纏足」によって中国の古い文化を象徴させ、それがどのように現代の中国人の心を束縛しているかを描こうとしています。実にみごとな翻訳なので、一気に最後まで読了させられてしまうでしょう。(讃井)
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○井波律子『故事成句でたどる楽しい中国史』(岩波ジュニア新書478)【中言文・開架】
例えば「士は己れを知る者の為に死す」。いつかどこかで聞いたかっこいい言葉は、歴史上のどの場面で出てきたのだろうか。神話・伝説の時代から清朝末期まで、「決め文句」を中心にたどる。年表、索引あり。難しい漢字は全てふりがな付き。今のうちに勉強しておこう。(榎本)
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○宮崎市定『科挙――中国の試験地獄』(中公文庫BIBLIO B-6-1)【中言文・開架】
古い時代の中国は、科挙を抜きには語れません。文学作品を読む場合でも、科挙についての知識が必要だったりします。その科挙を、わかりやすく面白く、詳細に解説するのがこの本。古い時代の中国に興味があるなら必読。(材木谷)
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○浅野裕一『儒教 ルサンチマンの宗教』(平凡社新書007)【中言文・開架】
孔子さまと言えば聖人。しかし、この本を読むとそんな観念が崩壊します。儒教に批判的な立場から書かれた儒教形成史。「観念の崩壊」をきっちり感じるため、孔子や儒教について、一般的理解を先に軽く押さえておきたい。(材木谷)
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○橋本萬太郎編『漢民族と中国社会』(民族の世界史5、山川出版社)【中言文・中央書庫】
歴史および言葉・文字から見た漢民族の成り立ちについて、また、社会経済・文化生態・家族関係から見た中国社会の構造について、さらには少数民族や中華意識など、多方面から「漢民族とは何か」に迫っている本です。全体的に難しく感じられるでしょうが、任意の一、二章を選んで読んでみるのも良いと思います。(陳)
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○村松暎『中国列女伝』(中公新書166)【中言文・開架】
古い時代の中国における男尊女卑の仕組みを分析し、女性がいかに生きたかを考察。文学作品などから多くのエピソードが紹介されることもあり、実に面白く読めます。取り上げられた作品も、きっと読みたくなってしまうはず。(材木谷)
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○妹尾達彦『長安の都市計画』(講談社選書メチエ223)【開架】
書名から理工系学生向けの内容を想像するかもしれないが、本書は世界史における初めての世界都市であるコンスタンチノープル、バグダード、長安をめぐる文化と都市の物語である。一読すれば、あなたの中国史に対するイメージを一新させてくれるだろう。ちなみに、著者は中大文学部東洋史教授。(讃井)
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○中野美代子『中国の妖怪』(岩波新書235)【中言文・開架】
テクストと図像を駆使して、想像力の産物としての中国の妖怪のありかたを考察する本です。複雑なテーマではあるものの、明晰に説かれています。中国以外の文化圏についての知見も豊富に盛り込まれているので、古い時代の人間の想像力というものを幅広く理解することができるでしょう。(材木谷)
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○陳舜臣『巷談 中国近代英傑列伝』(集英社新書)【中言文・開架】
「三国志」などの時代よりもアヘン戦争以降の近代こそが興味深い、と説くこの作家が選んだ人物は、康有為、孫文、魯迅、袁世凱ら十五人。近代中国の二大画家である斉白石と張大千、さらに小説家として知られ甲骨文字の発見にも関わった劉鉄雲(劉顎)ら、文化人にも目配りがされています。(陳)
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○三石善吉『中国、一九〇〇年』(中公新書1299)【中言文・開架】
中国で公式には「愛国的英雄の壮挙」として称揚される義和団運動(一九〇〇年)、中国でも最近このようなひとりよがりの歴史認識を批判する学者が現れたようである。本書の著者によれば、義和団運動は単なる狂熱的排外運動とか愛国的反帝国主義運動というよりも、「悪しき者」の皆殺しの果てに「正しき者」のみの理想世界を夢見る「千年王国運動」の一種であり、この観点は文化大革命など中国現代史を眺める上でも有効であろう言う。本書の具体的で緻密な論証には圧倒される思いがする。なお、著者はその著作が韓国や中国でも翻訳出版されている国際的な学者である。(讃井)
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 文学


☆藤井省三著『村上春樹のなかの中国』(朝日選書826)【中言文・開架】

村上春樹と中国のかかわりを多角的に考察した本。まず、村上作品に描かれる中国、村上にとっての中国を問題にして、日中間の歴史の記憶を語ることが村上文学の重要なテーマのひとつになっていると指摘する。次に、中国語圏における村上作品受容の経緯を検証して、台湾、香港では1980年代、中国では1990年代に、高度経済成長にともなう人間疎外、そして政治の季節(民主化運動)が過ぎ去ったあとの虚脱感が村上ブームを招来したと分析している。また、中国、香港、台湾、各版本の訳文の比較検討も面白い。(飯塚)
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○莫言著、井口晃訳『赤い高粱』 岩波現代文庫【中言文・開架】
作者の故郷である山東省高密県を舞台に、「私」の祖父母や両親の歴史が語られる長篇小説。抗日戦争の時代を生きた庶民の姿が、ときにリアルに、ときに荒唐無稽に描かれます。張芸謀監督の映画『紅いコーリャン』の原作としても知られる作品です(研究室にビデオあり)。(飯塚)
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○張平著、荒岡啓子訳『凶犯』新風舎文庫【開架】
現代中国では経済発展の裏で、権力者の不正行為が横行し、社会問題となっています。本書は山西省の山奥の村に赴任した森林保護監視員と国有林盗伐で利益を上げている村の支配者の対決を描いた小説です。殺人事件の真相がしだいに明らかになるサスペンス風の構成なので、読み始めると止まらなくなります。(飯塚) (研究室より:日本では未公開の映画のため、研究室にあるビデオには日本語字幕はついていません…。)
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○池莉(市川宏・池上貞子・久米井敦子訳)『ションヤンの酒家(みせ)』(小学館文庫)【中言文】
武漢(映画では重慶)の裏町で居酒屋を営む女性が家族のもめごとや愛人との感情のもつれを乗り越え、たくましく生きていく姿を描く小説。現代中国の庶民の生活、社会の変動を実感することができます。映画もおすすめ(ビデオあり)。(飯塚)
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 現代の中国・台湾


☆岡田充『中国と台湾 対立と共存の両岸関係』(講談社現代新書1649)【開架】
著者は共同通信の初代台北支局長。政治・経済・軍事を中心に中国大陸と台湾との間の現実の関係を踏まえて、「台湾海峡の軍事的緊張」という「虚構」に即して「中国像」に迫っている本です。2000年前後の時事的話題が基軸ですが、同時に、多元化する台湾の社会と文化の実情に目配りもし、また、日台間に横たわる「『片思い』と『甘え』のねじれた関係」を冷静に観察してもいます。(陳)

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☆関志雄『中国経済のジレンマ』(筑摩書房、ちくま新書559)【中言文・開架】
近年、人々の関心を集めている中国経済。その語られかたは、しばしば、過度に楽観的だったり、過度に悲観的だったりします。この本は、そのいずれにも偏ることなく、冷静な筆致で中国経済を描きます。やや古くなっている部分もあるものの、ためになります。(材木谷)
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○朱建栄『中国 第三の革命』(中公新書1652)【中言文・開架】
現在の日中関係はかなりギクシャクしているが、中国は今どのような問題をかかえており、とのような方向に進もうとしているのだろうか?本書によって、中国人学者の冷静で客観的な考え方を伺い知ることができる。わかりやすい叙述なので、現代中国に関して知っておきたい事項も基礎知識として身につけることができよう。(讃井)
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○ジェフリー・カリー(鶴岡雄二訳)『ビジネスマンのための台湾入門』(新潮OH!文庫)【中言文】
原題はPassport Taiwan。コンパクトな本のわりに、「ビジネス環境」の紹介の域を越え、意外なほど台湾社会の慣習や台湾人の行動様式・発想・価値観、ひいては広い意味での「中国文化」「中国人の国民性」に関する解説が多い、一風変わった「台湾入門」です。(陳)
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○陳丹燕(莫邦富、廣江祥子訳)『上海メモラビリア』草思社【中言文】
石造りの洋館にたちこめるコーヒーの香り。蓄音機から流れるクラシック。金髪碧眼の若者と英語でささやく愛の言葉……。1930年代の国際都市・上海のライフスタイルは、現代人のあこがれとノスタルジーをかきたてる。「小資」(プチ・ブルジョア=改革・開放によって出現した都市中産階級)のバイブルと呼ばれる本書を読めば、今日の中国人が求めているものがよくわかる。(榎本)
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○谷崎光『中国てなもんや商社』(文春文庫)【中言文(単行本)】
普通のOLになるつもりで大阪の貿易商社に入社した主人公が、営業を担当させられて中国へ出張し、さまざまなトラブルに直面するというノンフィクション作品。中国人との付き合いの中でパワフルに成長する主人公に学ぶべき点は多いはずです。映画もおすすめ(ビデオあり)。(飯塚)
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○杉浦さやか『上海を歩こう』ワニブックス【中言文】
旅好きのイラストレーターである著者が、上海とその周辺を訪れた時の旅行記。エッセイに大量のイラストと写真が添えられており、観光スポットばかりでなく現地の人々の暮らしも紹介されています。部分的に、内容が古かったり、イラストが美しすぎたりします。でも、この読みやすさはおすすめ。(材木谷)
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○島尾伸三、潮田登久子『中国製造 CHINA PRODUCTS』パロル舎【中言文】
著者のおふたりが、中国、香港、マカオなどで集めた玩具や実用品の写真集。写真はすべてカラーで、おふたりによる同じようなコンセプトの本の中でも、特に美しいものです。これを読んだら、大中や宇宙百貨に行くのがもっと楽しくなるかも。(材木谷)
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○小田空『中国いかがですか?』創美社(発行)・集英社(発売)2000年【中言文】
○同『続・中国いかがですか?』創美社(発行)・集英社(発売)2002年【中言文】

江西省・南昌に留学、陜西省・延安で日本語教師となる。そんなマンガ家の、面白くてためになるエッセイマンガ。テレビ事情や食生活など、さまざまなテーマで中国体験を描きます。ピンインなどの間違いが多少あるのはご愛嬌。(材木谷)
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 今、日中関係を考える 


☆城戸久枝『あの戦争から遠く離れて 私につながる歴史をたどる旅』情報センター出版局【中言文・開架】

父は残留孤児として辛酸をなめ、文化大革命のさなか奇跡的に帰国を果たした。日本で生まれた娘は中国語のうまい父に違和感をおぼえ、「中国」に屈折した思いを抱いて育った。やがて娘は中国語を学び、父の歩んだ道のりを十年かけてたどることになる。残留孤児問題の重みと、歴史を語りつぐことの意味について考えさせられる一冊。(榎本)
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☆丸川哲史『日中一〇〇年史 二つの近代を問い直す』(光文社新書238)【中言文・開架】
それぞれ異なる近代を歩んだ日中両国の知識人は、一体何を悩んできたのか。お互いの姿をどのように見、自国をどうしたいと思っていたのか。本書は孫文、魯迅、毛沢東、宮崎滔天、北一輝、竹内好などの思想をわかりやすくまとめ、「歴史の思想化」を試みている。「反日」「嫌中」を語る以前に、まず自分の頭で「悩んで」みよう。(榎本)
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☆祐木亜子(著)いぢちひろゆき(画)『迷宮のヒトビト−となりの中国人−』小学館【中言文】
著者は大学卒業してから4年間OL生活をした後、西安の大学に留学、その後上海で働いた経験をもつ女性です。軽く読み流せるコミックつきのエッセイです。中国人と一緒に働いた著者の実体験による戸惑い、怒り、喜びが愉快なタッチで描かれています。深刻ぶった中国人論よりはるかにためになります。(讃井)
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○熊谷伸一郎『「反日」とは何か---中国人活動家は語る』(中公新書ラクレ)【中言文】
いわゆる「反日」デモの背景にある中国の民間「愛国主義」運動の活動家へのインタビューを中心とした本です。ドラえもん、一休さん、鉄腕アトムなど日本産の漫画やアニメで育った中国人青年達が、「反日」と称される活動を推し進めるようになった経緯はどのようなものだったのか……。「生の声」を知ることが大事だと気づかされます。(陳)
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○小倉紀蔵『歴史認識を乗り越える 日中韓の対話を阻むものは何か』(講談社現代新書)【中言文・開架】
現在、日本と韓国、日本と中国のあいだでは誇張と歪曲に満ちた糾弾のことばが飛び交いがちです。しかし、著者によれば、中国人も韓国人も日本人も自らの「特殊」性を忘却し、それを「普遍」性であると錯視し、その誤謬に気づかなくなるという共通の特徴をもっているといいます。空疎な修辞やおしゃべりでない考え抜かれた議論によって、あなたは中国ばかりでなく日本や韓国を眺める新しい視座を獲得できるでしょう。(讃井)
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○戸部良一『日本陸軍と中国---「支那通」にみる夢と蹉跌』(講談社選書メチエ173)【中言文・開架】
昔、日本には「陸軍」というものがあり、そこには「支那通」と呼ばれるひとたちがいました。この本は、ある代表的「支那通」を中心に、昔の日本人の中国観を明らかにします。今のわたしたちがどんな願望から中国を見ているのか、考えさせられます。(材木谷)
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○劉文兵『中国10億人の日本映画熱愛史』(集英社新書)【中言文・開架】
1970年代末から、日本の映画やテレビドラマが中国で一大ブームを巻き起こします。その後は日本のトレンディードラマやアニメーションも、中国の人々の日本観に大きな影響を与えました。本書は、中国における日本文化受容の歴史を映画やテレビドラマを題材にして検証しています。(飯塚)
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○アレン・S.・ホワイティング(岡部達味訳)『中国人の日本観』(岩波現代文庫 学術13)【中言文・開架】
中国でのインタビューや文献調査を踏まえて、中国人の対日認識を「第三者の目」から分析した著作です。1980年代の状況が中心ですが、感情的議論に陥りやすいこの問題を冷静に考える手がかりとなるでしょう。(陳)
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○麻生晴一郎『こころ熱く無骨でうざったい中国 書くことを禁じられた長旅』情報センター出版局【中言文】
著者は大学2年の時に語学留学した上海で、美人女子大生と×××……。以来、不法就労や不法取材を重ねながら、長い年月をかけて考えてきた。私たち日本人が中国人と接する時のどうしようもない違和感は、一体どこから生まれてくるのか。それでもなお、彼らと付き合っていきたいと思わせるものは何なのか。正に体当たりのドキュメントであり、現代中国の闇の部分を描き出した点でも貴重な労作である。2006年5月に行われた著者の講演会も記憶に新しい。(榎本) →学生によるイベント報告 「麻生晴一郎講演会 北京のアンダーグラウンドを歩く」へ
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○山口淑子・藤原作弥『李香蘭・私の半生』(新潮文庫 や-36-1)【中言文・開架】
日中戦争中の満州から美貌の映画女優としてデビューした李香蘭。実は彼女は、中国語のうまい日本人「山口淑子」だった……。本当にあった話とは信じられないほどの波乱の人生。日中の不幸な歴史についても考えさせてくれます。2007年2月、上戸彩主演でドラマ化されました。(榎本)
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 欧米と中国

○榎本泰子『上海オーケストラ物語 西洋人音楽家たちの夢』春秋社【中言文】

19世紀半ば以来、欧米の租借地として発展した上海には、市民が育て上げたオーケストラがあった。ロンドン、パリ、ベルリン、ミラノ、モスクワ……世界各地から、さまざまな事情で上海を目指した音楽家たちが結集し、夢のような名演を繰り広げる。現在の上海交響楽団の「前史」であるが、ほとんど知られていなかった百年の物語。(自薦ですみません。榎本)
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○入江昭『【増補】米中関係のイメージ』(平凡社ライブラリー)【中言文・開架】

19世紀末から20世紀にかけてのアメリカと中国との関係を、歴史的・文化的現象として、あるいは両国民の「知的・感情的体験」として把握しています。もともと1970年代の米中和解までを対象としていて、それ以降の変化は素描しか示されていませんが、現状の理解に欠かせない長期的な視野の重要性を教えてくれる書物です。(陳)
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○エイミ・タン(小沢瑞穂訳)『ジョイ・ラック・クラブ』(角川文庫 タ-1-1)【中言文・開架】
中国からアメリカに移住した四人の女性とその娘たちの物語。中国で暮らした母親たちの過去とアメリカで成人した娘たちの現在が交互に描かれます。東西文明の衝突、中国系アメリカ人のアイデンティティー、母と娘の絆などの問題を考える契機となるでしょう。映画もおすすめ(ビデオあり)。(飯塚)
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○カズオ・イシグロ(入江真佐子訳)『わたしたちが孤児だったころ』 早川書房 【中言文・開架】
20世紀初頭の上海で育ったイギリス人少年は、両親の失踪により孤児となる。探偵となって両親を捜す主人公の前にたちふさがるマフィアの影、そして日中戦争。戦場で幼なじみの日本人と再会するが……。日系人作家が、イギリス人の故郷探し・親探しの物語を、上海を舞台に描く異色サスペンス。(榎本)
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○ダイ・シージエ(戴思傑)著(新島進訳)『バルザックと小さな中国のお針子』 早川書房 【中言文・開架(ともに単行本)】
文化大革命の時代、学業半ばで農村にやられ、肉体労働に明け暮れる主人公の若者二人。彼らの秘密の楽しみは、禁じられたフランス文学の翻訳を読むことだった。文盲の村娘は次第に彼らに感化され、都会の生活を夢見るようになる。さて三人の恋の顛末は……。中国人作家が自らの体験を踏まえてフランス語で書いた小説。映画(邦題『小さな中国のお針子』)もステキです。(榎本)
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Copyright©2005 中央大学文学部人文社会学科中国言語文化専攻