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ホーム > 学生之声 > 留学体験記 【陝西師範大学/2009年度交換留学/07年度生・吉原孝明君】

ハロン湾

 吉原孝明君は、2009年9月から2010年8月までの間、交換留学協定校である陝西師範大学に留学しました。


 この文章を読んでくださっているみなさんは、留学を考えているのでしょうか?漠然とイメージを抱きながらも、留学に踏み出すことのできない人がいるのであれば、この体験記を是非最後まで読んでもらいたいです。私自身の体験談が、みなさんが留学に踏み出すきっかけになればいいなと考えています。
兵馬俑
 私は交換留学生として一年間、中国の西安という都市で生活しました。西安は歴史的情緒がある古都で、観光客が訪れる名所もたくさんあります。空港に降り立った瞬間、「よし、やるぞ」と思わず声が出てしまったのが忘れられません。あの時は大学3年の後期が始まった頃でしたから、時期的にはいわゆる「就活」の開始にあたります。近年の学生に対する意識調査などを見ていますと、就活への影響を懸念して留学を断念する若者も多く、「内向き志向」という評価が定着しつつあります。私はむしろ、「今勉強して何かを身につけないと、今後の人生に影響する」と考えていましたので、それを語学に求め、この時期に思い切って環境を変える決意をしました。それが、到着時の「第一声」として表れたのでしょう。
 さて、中国の大学はどうだったかというと、私がお世話になった陝西師範大学は、西安にある大学の中でも特におすすめです。カリキュラムが柔軟に組まれ、選択科目も充実していました。発音の指導、文法の解説、プロジェクターを用いて視覚的に単語を教えるやり方は、どれも日本では受けたことのないくらい丁寧で、何よりも先生が教育に対して情熱をもっていました。分かってもらいたい、頑張ってほしいという熱意がどの先生からも感じられました(日本の先生に熱意がないというわけではありません)。学生の良いところはきちんと褒めたり、もっと頑張れと励ましたりもしてくれました。語学がみるみる上達していくのを自ら実感できたので、勉強するのが楽しかったです。
延安
 留学中は勉強ばっかりだったかというと、そうではありません。旅行もたくさんしました。私は留学中に、上海、内モンゴル、四川、雲南、タイ、ベトナム、ラオスを一人旅しました。まだまだ行きたいところはたくさんあります。もしあなたが留学するのなら、休暇中にいろんなところへ旅行に行ってください。なぜ、こんなに旅行を勧めるのかわかりますか?それは、旅行先には自分の見た事のないものや、価値観を覆される世界が広がっていて、そのようなものを見たり、感じたり、経験したり、考えたりすることで成長できるからです。このような旅行は、社会人になってからだと、なかなか出来ない貴重な体験だと思います。若くて時間のある今こそ、旅行をたくさんして経験値を上げてほしいです。ですから、いろいろなところへ旅行に行ってみてください。
元陽の棚田
 一年間の留学生活はあっという間で、留学延長しようか悩みました。苦渋の末、日本に帰国し、先生からの依頼を受けこの体験記を書いているのですが、ずばり留学とは何かと問われれば私はこう答えます――「約束された成長」。これまで留学に行った人で、行かなければよかったと口にする人は聞いたことがありません。各々が自分にとってプラスになったと実感していることでしょう。それは語学に限らず、人間的にもそうだと思います。私の場合は、一年の留学や一人旅を通して、「自信」がつきました。他の人がやったことのないことを自分はやってきたのだという自信が、今の自分にはあります。このように自信がつくと物事にプライドをもって臨めるようになりました。「自分を安売りしたくない、まだまだ自分には出来る」という気持ちが、今の自分の原動力になっています。
九寨溝
 留学経験者が何を得られたかは人それぞれ異なると思いますが、みな生涯を通じて大切な「財産」となるものを得ているはずです。あなたの場合には帰国前と比べて、帰国後何を感じるでしょう?それは、行ってみなければ分かりませんね。
               		 	 				(2011年3月卒)