ホーム > 学生之声 > 旧「学生之声」目次 > イベント報告 【余華先生来日歓迎座談会に参加して私が得たこと/報告者:03年度生・三浦かなえさん

大学内の茶室前にて

去る8月22日、中央大学にて余華先生来日歓迎座談会が開催された。現在の中国国内や中国文学の状況、また余華先生自身の作品についてなど、思い出話を交えつつ我らが飯塚容先生、諸先生方による討論が交わされた。参加した本専攻学生は、遠藤さん、山崎さん、そして私だった。

 余華先生は映画にもなった小説『活着』の作者だ。翻訳は飯塚先生がなさっており、邦題『活きる』として角川書店から出版されている。余華先生は新しく実験的な手法を用いる「先鋒派」と呼ばれていたが、『活着』は「先鋒文学への反逆」と呼ばれる作品であり、多くの人に絶賛され、ベストセラーとなった。日本だけでなく、フランスやオランダ、イタリア、ドイツ、韓国でも翻訳出版された。

そんな余華先生とお会いできる機会はまたと無いと、喜び勇んで参加した私であるが、お恥ずかしいことに、自分の中国語を話す能力の乏しさを痛感することとなってしまった。討論は主に現在の中国のこと、先生の著作『活着』などについてだったのだが、私は討論にろくについていくことも出来ず、何とか分かる言葉がいくつか、といった状況だった。討論の後、飯塚先生は私に質問するようきっかけを作って下さったのだが、緊張も相俟って全く質問出来ず……。

遠藤さんが『活着』についての質問をし(流石です)、また早稲田大学の男子学生の方も質問をした。余華先生は丁寧に質問に答えていた。飯塚先生がせっかく私にふって下さったのに応えることが出来ず、本当に申し訳ないという気持ちと、こんな貴重な機会に何も出来なかった自分が情けなく、悔しかった。

 しかし断じて無益な機会ではなかった。その後の懇親会で、余華先生に一つだけだが質問が出来たからだ。「『活着』を執筆するにあたって、どんな思いがあったのですか?」先生は「私は人の運命について書きたかったんだよ」という答えを下さった。私のたどたどしい中国語にも耳を傾け、辞書で調べるのを待って下さった。余華先生はユーモアがあり、また親切でもあり、「料理食べなさい」と私たちに勧めて下さったりした。場の雰囲気をとても明るくする方であるという印象を受けた。

笑顔で質問に答える余華先生

参加した学生の面々


座談会の様子

研究室で記念撮影

この座談会に参加した方々と共有できた時間は私にとって非常に貴重な経験となった。周りの方にかなり迷惑をかけてしまったが、ここで情けなく、悔しいと思ったこと、余華先生とわずかではあるがお話をさせていただけたこと、そして何より、こういった素晴らしい会に参加させていただけたこと。全てひっくるめて、本当にいい経験をさせていただけたと思う。この日を境に、もっと中国語を話す力を上げようという思いも強くなった。まだまだではあるが、これからも継続してレベルアップに努めたいと思う。また、積極的になること、チャレンジすることは大切だとも感じた。今回の座談会に参加したことが、下手なりにも私は自分にとって非常にプラスになったと思うからだ。

余華先生をはじめ、全員の方々に感謝申し上げます。ありがとうございました。

最後に、1,2,3年生の皆さん。日々の講義を大切にすると共に、色々なことにチャレンジして欲しいと思います。きっと貴重で将来に活かせる経験になりますよ!



 (2006年8月22日開催)


Copyright©2005 中央大学文学部人文社会学科中国言語文化専攻